ブロウラミネーションとは?ラッシュリフトとの違いとプロが知っておくべき基礎知識
- Mai Takei

- May 25
- 10 min read

まつ毛リフト(ラッシュリフト)の施術経験はあるけれど、眉毛へのラミネーションはまだ試したことがない。
あるいは「仕組みって同じなの?」と疑問に思っているアーティストさん、いませんか?
実はブロウラミネーション(Brow Lamination)は、ラッシュリフトと同じジスルフィド結合(S-S結合)を化学的に操作する施術です。ただし、眉毛はまつ毛と毛質・毛の太さが異なり、使用する薬剤の放置時間等もラッシュリフトとは異なるため、「ラッシュリフトができればブロウラミネーションも同じ」とは言い切れません。
この記事では、現役ラッシュアーティストの視点から、ブロウラミネーションの仕組み・施術の流れ・アフターケア・ラッシュリフトとの違いを丁寧に解説します。新しいメニューとして検討しているプロの方にも、基礎から理解したい方にも、参考になれば嬉しいです。
ブロウラミネーション(Brow Lamination)とは?

ブロウラミネーションとは、眉毛の毛一本一本を化学的に軟化させ、好みの方向に整えてセットする施術です。
「眉毛のパーマ」と表現されることもありますが、カールをつけるのではなく、毛流れを整えて上向きまたは斜め上に固定することが目的です。
毎朝のアイブロウメイクで、あなたの好みのスタイルに簡単に整えることができるのが最大の魅力のひとつです。持続期間は4〜8週間が目安で、アフターケアをしっかり行うことで長持ちしやすくなります。施術時間は40〜60分程度です。
ラッシュリフトとの共通点と違い
ブロウラミネーションはラッシュリフトと同じ原理を使っていますが、いくつかの重要な違いがあります。
どちらもジスルフィド結合(S-S結合)を化学的に一時的に切断し、新しい形状でセットし直すという仕組みです。これはヘアパーマと同じメカニズムです。
▼ ラッシュリフトと比較したときの主な違い
① 毛質の違い: 眉毛はまつ毛に比べて毛が太く、キューティクルが硬い傾向があります。そのため薬剤の浸透に時間がかかったり、放置時間の調整が必要になる場合があります。
② ロットではなくブラシでシェーピング: ラッシュリフトはロットに沿ってカールをつけますが、ブロウラミネーションは毛を立たせたり、斜めに流したりと、方向を整えてセットすることが目的です。ブラシで毛流れを整えながら施術を進めます。
③ スキンコンタクトのリスク: 眉毛は皮膚のすぐ近くにあるため、まつ毛以上に薬剤が皮膚に触れやすい状況になります。アレルギー反応や刺激のリスクを考え、サロンポリシーおよび使用する製品メーカーのガイドラインに従い、必要に応じてパッチテストを行うことをお勧めします。
薬剤の種類:TGAとシステアミン塩酸塩

ブロウラミネーションに使用される1剤の主成分には大きく2種類あります。
① チオグリコール酸塩(TGA / Ammonium Thioglycolate)
毛のケラチンを構成するタンパク質はジスルフィド結合(S-S結合)によって形状を保っています。TGAは還元剤としてこのジスルフィド結合に作用し、一時的に結合を切断します。同時に含まれるアンモニアがキューティクルを開かせ、薬剤の毛内部への浸透を助けます。結合の切断が速く強力なため、毛が硬い・量が多い・コシが強いクライアントに対して効果的に作用する傾向があります。ただし、pHが高めで皮膚への刺激になりやすく、敏感肌のクライアントやスキンコンタクトが起きやすいブロウラミネーションでは特に注意が必要です。
② システアミン塩酸塩(Cysteamine HCl)
システアミンはアミノ酸に近い構造を持つ成分で、TGAとは異なるアプローチでジスルフィド結合に働きかけます。TGAが強いアルカリの力でキューティクルを開いて一気に結合を切断するのに対し、システアミン系は一般的にTGA系より穏やかに作用する傾向があり、処方によっては毛や皮膚への負担を抑えやすいとされています。そのため過剰処理による毛の切れ・ダメージなどのリスクが比較的低くなる傾向があります。
一般的にTGA系と比べて施術に必要な放置時間が長くなる傾向がありますが、近年は商材の改良が進んでいるため商品によって異なります。必ず使用する商品の製造元が推奨する時間を確認することが大切です。細い毛・ダメージを受けた眉毛・肌が敏感なクライアントに対しても、比較的安心感の高い選択肢となっています。
どちらを選ぶかは、クライアントの眉毛の状態・毛質・皮膚の敏感度、そして使用する製品の処方によって判断します。
施術の流れ(基本プロトコル)

コツ① カウンセリングとパッチテスト(施術24〜48時間前)
ブロウラミネーションは、薬剤が皮膚に直接触れるリスクがある施術です。
初回クライアントや敏感肌のクライアントにはパッチテストを推奨します。使用する製品メーカーのガイドラインとサロンポリシーに従って対応してください。
レチノールやAHA・BHA系のスキンケアを使用しているクライアントは、施術前72時間は使用を中止してもらうよう伝えておきましょう。
コツ② クレンジングと前処理
眉毛についたメイク・皮脂・スキンケア残りをしっかり取り除きます。これを怠ると薬剤の浸透ムラが起きやすくなります。
コツ③ 1剤(軟化剤)の塗布と放置
ブラシまたはアプリケーターで毛全体に均一に塗布します。TGA系とシステアミン系では放置時間の目安がかなり異なり、毛質によっても変わります。必ず使用する商品の製造元が推奨する時間を守ってください。自己判断での延長は毛のダメージや切れ毛につながるリスクがあります。
⚠️ 過剰放置は毛のダメージや切れ毛につながります。初めてのクライアントや毛が細い場合は、推奨時間の下限から始めることを強くお勧めします。
コツ④ 毛流れの整えとシェーピング
1剤の効果が出たら、ブラシで毛を望みの方向に整えます。このときの形が仕上がりを決める重要なステップです。
コツ⑤ 2剤(酸化剤)の塗布
ジスルフィド結合を新しい位置で再結合させるステップです。放置時間は使用する商品の推奨に従ってください。
コツ⑥ 保湿補修トリートメントの塗布
薬剤処理後の眉毛はダメージを受けている状態です。保湿・補修成分を含むトリートメントをしっかり塗布することで、毛の健康を守ります。
ティントを追加する場合は、2剤と保湿補修トリートメントの間に行います。ラミネーション後の眉毛は通常より色が入りやすい場合があるため、放置時間は通常より短め(1〜3分程度)を目安にしてください。
施術後のアフターケア:Style & Coatのすすめ
サロンでよくある場面のひとつに、「洗顔したら眉毛が下がってしまった」というクライアントからの声があります。
これは施術の失敗でも、薬剤の問題でもありません。水で濡れた毛は水分を吸収して重くなり、表面張力によって束になり、重力に従って下に引っ張られます。ラミネーションによってジスルフィド結合は新しい方向に固定されていても、水の重みと重力には逆らえないのです。これは眉毛に限らず、毛の性質として起きる物理的な現象です。
ですから、洗顔後は毎朝ブラシで毛流れを整え直すことが必要です。
そしてここで重要になるのが、コーティング剤「Style & Coat」です。
Style & Coatがブロウラミネーション後のアフターケアに最適な理由
① 施術直後から使用可能: ブロウラミネーション直後から使用できます。整えた毛流れをそのままコーティングして保護します。
② 毛流れをキープする: Style & Coatにはスタイリング成分が含まれており、セットした方向を維持するサポートをします。毎朝の洗顔後にブラシで整え直したあと塗布することで、その毛流れをキープしやすくなります。
③ 保湿成分が主成分・洗い流し不要: 薬剤処理で乾燥しやすくなった眉毛に保湿成分を届けます。主成分が美容液と同様の保湿成分のため、洗い流す必要がありません。施術後のデリケートな眉毛周辺にも配慮した処方です。
④ リテンション向上: 保湿と保護のダブル効果で、ラミネーションの持ちを長く維持するサポートをします。
⑤ アルコール・パラベン・オイル・シリコン・合成染料フリー: 施術後の乾燥しやすい眉毛を保湿・保護する目的で使用できます。
使い方の目安 朝晩の2回、ブラシで根元から毛先にかけてコーティングするだけです。洗い流し不要で、毎日続けるほど眉毛の保湿状態が保たれます。
施術後に避けること(クライアントへの指導ポイント)
クライアントに必ず伝えるべき内容をまとめました。
▼ 施術後24〜48時間は避けること
水・蒸気(シャワー・サウナ・水泳・汗をかく運動)
メイクアップ(アイブロウ製品)
AHA・BHA・レチノール系スキンケア
眉毛エリアへの強いこすり・摩擦
▼ 持続期間を延ばすために続けること
洗顔後はブラシで毛流れを整え直してからStyle & Coatを塗布する
紫外線や乾燥は施術後の毛のコンディションに影響する可能性があるため、日焼け対策を心がける
こんなクライアントに向いています

▼ ブロウラミネーションが特に効果的な眉毛タイプ
毛流れがバラバラで、毎朝整えるのが大変
眉毛が下向きや斜め方向に生えている
眉毛が薄い部分があるが、ある程度毛がある。ラミネーションで毛流れを上方向に持ち上げることで、眉毛の幅を広く見せる効果も期待できます
マイクロブレーディングやタトゥーに抵抗があるが、しっかり整った眉毛にしたい
▼ 施術が向いていないまたは慎重な対応が必要なケース
妊娠中・授乳中の方は、ホルモンバランスや皮膚状態の変化により通常より刺激を感じやすい場合があります。必要に応じて事前に医師へご相談されることをお勧めします
眉毛エリアの皮膚に湿疹・乾癬・炎症がある
直近にマイクロブレーディングや永久化粧を行った
薬剤へのアレルギーが疑われる
日焼けによる皮膚ダメージがある
よくある質問
Q. 施術の途中でティントを追加することはできますか? A. はい、できます。2剤と保湿補修トリートメントの間のタイミングで行うのが一般的です。ラミネーション後の眉毛は通常より色が入りやすい場合があるため、放置時間は短めを目安にしてください。
Q. 眉毛が少なくても効果はありますか? A. はい、効果が期待できます。ラミネーションで毛流れを上方向や好みの方向に整えることで、もともとある毛を最大限に活かして眉毛を広く・豊かに見せることができます。
Q. ブロウラミネーションとラッシュリフトを同日に施術することはできますか? A. 同日施術は可能です。ただし、どちらの施術も薬剤を使うため、クライアントの毛のコンディションや皮膚の状態をしっかり確認した上で判断することが大切です。
Q. 何週間おきに施術を繰り返せますか? A. 一般的な目安は6〜8週間に1回です。それより短い間隔での繰り返しは、眉毛のダメージにつながる可能性がありますのでお気をつけください。
まとめ
いかがでしたか?
ブロウラミネーションは、ラッシュリフトと原理を共有しながらも、眉毛特有の毛質・皮膚リスク・整え方のテクニックが求められる施術です。施術技術だけでなく、アフターケアの指導と商品提案までをセットで行うことで、クライアントの満足度とリテンションの両方が上がります。
まつ毛のメニューとセットで提供できると、一度のご来店でお顔全体の目元を仕上げることができます。ぜひメニューへの追加を検討してみてください。
このブログが少しでも参考になれば嬉しいです。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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私たちMai Lashes Brisbaneはオーストラリア、ブリスベンのまつ毛・眉毛のサロンです。
オーナーであり、現役のラッシュアーティストであるMaiは数々の世界大会に入賞し、優勝経験もあり、今後はビギナーアーティストの育成に力を入れていくトレーニングも精力的に活動中です。
「オーストラリアのマツエク、まつ毛リフトサロンと言えばMai Lashes Brisbaneだよね」と言っていただけるような有名サロンになれるように日々奮闘中です!
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